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伐採に直面する樹木のプロフィール
森の狸 / 2008.12.2
目白坂の開発予定の丘陵地には約100本の大小の樹木があります。なかには、推定樹齢100年を超える大樹も多くあり、この樹木林は、我々住人の気持ちを癒してくれるだけでなく、夏は涼風を吹かせ、この地をクールアイランドとして、近隣の住環境を守っています。春夏秋冬で変化するこの森には、季節毎に多くの夏鳥、冬鳥が来ます。数年前から都会では珍しい狸もここを住かとして、時折ふさふさしっぽの愛嬌のある姿を我々の前に見せています。12月X日〜伐採を予定されている東側に林立する10本ほどの大樹は、幅約40m高さ20mの緑の壁であって、首都高速からの排ガスのフェンスとして、近隣周辺の空気の浄化を担っています。これらの大樹を失うことは、街の風貌の変化だけでなく、近隣の住環境にも大きな影響を与えると思われます。
詳しい方に周囲から樹木を観ていただき、それを元に大樹ついて伐採の危機性の高い東側からご紹介します。聞きかじりの記載ですので、内容の不備や間違いはご指摘ください。微力ながら、みなさまが伐採によってこれらの木を失うことの重大さを考えていただければと幸いです。
丘陵地の北東の角、関口パン、水神社の脇にそびえ立つ落葉樹の大木で、手前から順にユリノキ、プラタナス(すずかけのき)、アメリカプラタナスと植えられています。業者調査によると、アオギリとのことですが、特定非営利活動法人「文京区のみどりを守る会」の甲斐さんによるとこれは実はプラタナスとのことです。ユリノキは高さ17m、太さ3.05m。プラタナスは高さ19m、太さ2.08m。アメリカプラタナスは高さ18m、太さ2.08mあります。
これらの木は元々日本にない外来種で、明治時代に国内に入ってきた当時としては貴重な樹木でした。樹齢100年を超えると思われるこの3本の大木は、まだこの種の木が珍重されたころ植樹されたものと推測されます。同様な樹齢の木は、東大付属小石川植物園にもありますが、当時、関口もそれに匹敵する歴史的な意味があったと考えられます。
ミズキ: ユリノキの脇にあります。高さ8m、太さ1.0m。中にあるので、確認はできませんが次のような特徴をもつ木です。樹高は10-20m。枝を扇状に四方に広げる。若枝は無毛で冬は紅色。葉は互生し、広楕円形で全縁、先はとがる。裏面は白く、弓形に曲がった7〜10対の葉脈が隆起する。花期は、初夏。新枝の先に多数の白色4弁の小白色花を散形花序につける。果実は核果、球形で紫黒色をしている。公園樹としてよく利用される。材としては軟らかく緻密で細工物、器具、下駄に利用される。和名は早春に芽をふく時、地中から多量の水を吸い上げることから。
ケヤキ: 丘陵地の東側の、お寺に沿うように4本、そびえ立っている落葉樹の大木です。北側から順に高さ18m、太さ1.9m。高さは、16m、太さ1.4m。高さは、16m、太さ0.9m。一番東南の角にあるケヤキは、高さ17m、太さ2.45mもある大木です。